木原燎介氏 「音楽現代」1998年5月号演奏会評より(抜粋)

今回が初めてのリサイタルとの事だが、すでにその技術、音色作りには安定したものがあり、多彩な作曲家の曲をそれぞれの曲想を生かして演奏した点は評価できる。

特にバッハソナタイ長調BWV1032、ドビュッシーのシュリンクスは中でも美しく弾けていた。

  注文する点は性格に各面を難なくに終始した感にあり、その上に自己解釈を加えた個性ある演奏をめざす、それをソロ奏者としての次の課題としてほしい。