ルクレール フルートとチェロ・通奏低音のためのソナタ

ドイツに生まれたフリードリヒ・クーラウ(1786〜1832)は、ナポレオン侵攻によってデンマークに移住し、宮廷音楽家、作曲家として活躍しました。

モーツァルトなどが生きた古典派から、初期ロマン派時代にかけてオペラ、舞台作品、歌曲やピアノ曲などを数多く残しました。

同時代に活躍したベートーヴェンなどと親交があり、音楽様式が似ていることから「フルート音楽のベートーヴェン」といった存在でしょうか。

クーラウ自身はフルート奏者ではありませんでしたが、同時代にトゥルー(1786〜1865)など優秀なフルーティストがおり、献呈作品も多いようです。

この曲は三部から成りますが、フルートの特性を生かした伸びやかで愛らしい作品になっています。

彼のフルート作品は多岐に亘り、当時の収入不足を補うためにも様々な組み合わせやレベルの作品を書いたようです。

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