ルクレール フルートとチェロ・通奏低音のためのソナタ

ドゥメルスマン(1833〜1866)は、パリで活躍したフルーティストでした。

19世紀はフルートの開発が盛んな時期で、テオバルト・ベーム(1794〜1881)が発表した新式のフルートがパリの音楽院でも使用されるようになっていきました。

ドゥメルスマンは、同じようにフルーティストで楽器の改良に熱心だったトゥルーの弟子で、トゥルーと共に旧式のフルートにこだわって使用していたようです。

彼はその突出した技巧による演奏を聴いたパリの聴衆に「フルートのサラサーテ(スペインの優秀なヴァイオリン奏者)」ともてはやされたということです。

この曲は荘厳な第一、ナポリ風の第二、舞曲のリズムに乗った第三の3つの部分に分かれ、まさに「演奏会向け」の華やかな作品になっています。

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