ルーセル トリオ

それまでオペラ主流だったフランス音楽界は、1870年代にサン=サーンスやフォーレなどがドイツロマン派に対抗する独自性を目指し、やがてドビュッシーなどの印象派へと発展していきます。

しかし第一次大戦後、過去のロマンティシズムや印象派に反逆した運動が起こり、多彩な個性を持った音楽へと発展していきます。

ルーセル(1869〜1937)はそのような世界も音楽も混乱している中活躍した作曲家です。

25歳になってから作曲を学んだ彼が個性を発揮したのは50代以降でした。

この作品は、彼が円熟した60歳のときに作曲されました。

当時あまりなかったフルート・ヴィオラ・チェロという新しいスタイルの組み合わせですが、形式は古典的な構造を持つ作品となっています。

Copyright(c)2008 Nahoko Fujii All Rights Reserved.