ルクレール フルートとチェロ・通奏低音のためのソナタ

ハンガリー出身のベーラ・バルトーク(1881〜1945)は、作曲家・ピアニストとしても活躍しましたが、彼の一番の業績は民俗音楽の研究でしょう。

同郷の作曲家の影響でハンガリーの作曲家である意識を高めていった彼は、民謡について科学的アプローチを始めていた作曲家コダーイ(1882〜1967)と出会い、ヨーロッパをまわり民俗音楽の収集・分析をして研究に励みました。

彼は超人的に耳がよく、どんな音でも音符に書き出してしまったそうです。
そして彼の研究は、やがて彼の中で独自の音楽スタイルとなってその作品に現れていきました。

この曲は、1914年から1918年の間に収集されたと推測される民謡をもとに作曲されたピアノ曲「ハンガリー農民の歌」をもとに、バルトークのピアノの弟子のひとりである作曲家ポール・アルマ(1905〜1988)がフルートとピアノの為に編曲した作品です。

時には土地の人々の悲哀を歌い、時には狂喜乱舞するような踊りの旋律がありと、自然と共存する人々の生活そのものを表現しているように思える作品です。

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