クーラウ 序奏とロンド

「私が何か新しいことを教えようとすると、いつも彼はもうそれを知っていた」

これは八歳ぐらいからフランツ・シューベルト(1797〜1828)が師事した教会オルガニストの言葉で、この頃から彼は神童ぶりを発揮していました。

今日、教科書でも紹介されるほど有名な「魔王」や「野ばら」は生涯で最も多作の年とされる1815年、彼が18歳のときに作曲されたものです。

この曲の主題は歌曲集「美しい水車小屋の娘」の第18曲で、水車屋職人の失恋物語となっています。

彼は歌曲を多く残したことで知られていますが、「さすらい」「あこがれ」ということばが多く目に留まります。

ただ一人の女性を愛した彼の純粋さが表れるような恋の歌も多く残されています。

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