ルクレール ソナタ 第5番

現在ヴァイオリンの名器として知られているストラディヴァリは17世紀には名の通った楽器制作者であり、名器が生まれると同時に優れた演奏家も多く存在する、というのはフルートの世界でもヴァイオリンの世界でも同じことでした。

ルクレール(1697〜1764)は優れたヴァイオリニストの一人で、ヴィヴァルディやテレマンとほぼ同時期にフランスで活躍していましたが、もともとバレエ教師だったという変わり種で、よく公演にも出演し、かなりの人気を博したということです。

この曲は本来はヴァイオリンのためのもので、ルクレール自身が「ヴァイオリンまたはフルートで」と指定しています。

バレエのセンスからでしょうか、一部に舞曲の名前がつけられた軽快な楽章があります。

当時は各々装飾を施して自由に演奏されたことでしょう。

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