ルクレール フルートとチェロ・通奏低音のためのソナタ

フランスで活躍したフルート奏者ポール・タファネル(1844〜1908)は、当時あまり評価されていなかったバッハやモーツァルトなどの音楽を積極的にレパートリーに取り入れ、ベートーヴェンの時代からの管楽器五重奏などの室内楽曲を紹介しました。

この曲はウェーバー(1786〜1826)のオペラからのアリアをモティーフにしています。

「魔弾の射手」の原作は「幽霊話」という伝説によるもので、台本作家フリードリヒ・キントと共にウェーバーがオペラ化を計画しましたが、結末があまりにも悲劇的で反動徳などの理由で当時の検閲を通らない危険があるため、ハッピーエンドに書き直しました。

テーマがフルートとピアノで交互に演奏され、華やかなヴァリエーションが織り込まれたスタイルで、本来の作品を別の視点から美しく浮き彫りに描いています。

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