ルクレール フルートとチェロ・通奏低音のためのソナタ

フランツ・シューベルト(1797〜1828)は「歌曲王」として知られています。

彼はドイツ歌曲の分野に多くの作品を残しただけでなく、それまでの民謡調の単純な歌いやすいものから、言葉の持つ内容や感情、情緒を語るようなスタイルに変えていき、後世に大きな影響を与えました。

この曲は「美しき水車小屋の娘」という連作歌曲の中の第18曲「しぼめる花」が限曲となっています。

一人前の粉挽き職人になるべく、旅をしながら修行を積む青年と粉引きの親方の娘の恋物語で、失恋した青年の入水自殺で幕を閉じます。
シューベルトが友人のフルーティスト、フェルディナンド・ボーグナーのために作曲したもので、オリジナルより印象的に扱われる「死」を表す重苦しいリズムが全体を支配しつつ進められていきます。

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